Archive for the 'OpenSocial' Category

8 月 02 2008

OpenSocialのOAuthまとめ

Published by えーじ under OAuth, OpenSocial

OpenSocialでは、コンテナが外部サーバーとの通信を行う際、または外部サーバーがコンテナと通信を行う際、OAuthを使用して認可を行います。今回はOpenSocialにおけるOAuthについて、現段階でのまとめを書いてみます。

OAuthって何だったっけ?

OAuthはユーザーコンシューマサービスプロバイダの3者間でデータのやり取りを行うとした場合、ユーザーがコンシューマにクレデンシャル(IDやパスワード)を渡すことなく、ユーザーが所有するサービスプロバイダ上のリソースにコンシューマをアクセスさせるためのものです。

例えばユーザーGoogle(サービスプロバイダ)アドレス帳(リソース)MySpace(コンシューマ)上で利用するシーンを思い浮かべてください。OAuthがなければ、MySpaceにGoogleのIDとパスワードを預けなければならなかったものが、OAuthを使うことで、ユーザーが直接Googleと認証のやりとりを行い、MySpaceにGoogleのID/パスワードを渡すことなく、アドレス帳のデータをMySpaceに渡すことができるようになります。

2種類のOAuth

さて、そんな便利なOAuthですが、OpenSocialで利用されるものには2種類あります。

OAuth Core

OAuth Coreでは、先程説明したように、ユーザーコンシューマサービスプロバイダの3者間でやり取りを行います。ベーシックなものですので、詳細についてはこの辺りを参考にしてください。

OAuth Consumer Request

一方OAuth Consumer Requestは、OAuthの仕様からユーザー認証部分を除き、コンシューマとサービスプロバイダのやり取りにフォーカスした仕様で、一般に”two-legged OAuth“と呼ばれます。これはコンシューマとサービスプロバイダの信頼関係だけで、ユーザーによる認証を伴わない仕様のため、コンシューマがサービスプロバイダからパブリックな情報を取得したい場合に利用するケースが想定されます。

ちなみにOpenSocial v0.7ではOAuth Coreの利用は仕様に含まれておらず、このtwo-legged OAuthを利用することになっています。OAuth Coreが利用できるのはOpenSocial v0.8以降での話になります(もちろん、two-legged OAuthも利用できます)。

OpenSocialにおけるOAuth利用パターン

OpenSocialでOAuthを利用する形態として、さらに2通りが考えられます。

ガジェットが外部サーバーとやり取りを行うOutbound OAuth

ここでは仮にOutbound OAuthと呼びます。type=”html”で作られたガジェットが、SNSコンテナをプロキシとしてコンシューマの役割を果たし、サービスプロバイダとなる外部サーバーとmakeRequestで通信を行うケースです。

外部サーバーがコンテナとやり取りを行うInbound OAuth

ここでは仮にInbound OAuthと呼びます。コンシューマとなる外部サーバーがサービスプロバイダであるSNSコンテナのRESTful APIを叩くケースです。type=”url”のガジェットが外部サーバーを通してSNSコンテナのRESTful APIを叩くケースもこれに該当します。

OAuthの利用に必要なもの

OAuthの利用には前提条件がいくつか存在します。細かい仕様は別途調べていただくとして、事前に必要な条件が下記になります。

  • コンシューマが、サービスプロバイダの発行する以下を事前に知っていること。
    • コンシューマキー(consumer_key)
    • コンシューマシークレット(consumer_secret)
  • コンシューマが、サービスプロバイダとOAuthのやり取りを行う以下3つのURLを知っていること
    • サービスプロバイダのリクエストトークンURL
    • サービスプロバイダのアクセストークンURL
    • サービスプロバイダの認証URL

OAuth利用パターンごとにどのようにしてこの条件をクリアするかを検証してみます。

Outbound OAuthのケース

ガジェットが外部サーバーとやり取りを行うケースですので、まずはガジェット開発者がSNSコンテナにコンシューマキーとコンシューマシークレットを登録します。ですが僕の知る限り、まだOutbound OAuthを実装しているSNSはありません。なので、ここでは何かしらの手段を用いて(SSLページでFormを使って投稿等)、コンシューマキーとコンシューマシークレットをコンテナに渡したものと想定してください。(今後順次、これを実現する方法は登場するものと思われます。)

次に、サービスプロバイダの各種URLを渡す必要がありますが、v0.8ではガジェットXMLで渡すよう規定されています。OAuthをModulePrefsの中に作成してください。

<oauth>
<service name="google">
<request url="https://www.google.com/accounts/OAuthGetRequestToken?scope=http://www.google.com/m8/feeds/" />
<access url="https://www.google.com/accounts/OAuthGetAccessToken" />
<authorization url="https://www.google.com/accounts/OAuthAuthorizeToken" />
</service>
</oauth>

OAuthは必ずしも1つのサーバーとやり取りするとは限りませんので、Serviceを追加することで複数をサポートすることができるようになっています。Service@nameで使い分けることが出来るようになっていますので、必要に応じてmakeRequestのopt_paramsに下記のパラメータを加え、サービスを指定してください。

gadgets.io.RequestParameters.OAUTH_SERVICE_NAME

サービスプロバイダとOAuthのやり取りを行うURLについては、XRDS-Simpleによって解決する方法もありますが、こちらについては別の機会にまとめてご紹介します。

Inbound OAuthのケース

外部アプリケーションがSNSコンテナのRESTful APIにアクセスする場合になります。これはまさに、FacebookのFacebook ConnectやMySpaceのData Availability、GoogleのFriendConnectに該当するもので、まだ実験的な段階にあると言えるものです。

コンシューマキーとコンシューマシークレットですが、SNSコンテナ上でアプリケーションを登録することで発行されます。それをディベロッパがメモ/コピペしてコンシューマとなるサーバーのコードに埋め込みましょう。URLについては、単純にヘルプページを見る方法と、XRDS-Simpleによるオートディスカバリを行う方法が考えられます。

まとめ

今回は大まかな話を書きましたが、次回は実際にMySpaceのData Availabilityを使ってOAuth認証を行い、データを取得するところまでを試してみたいと思います。

7 月 10 2008

OpenSocial API仕様(v0.8)を翻訳しました

Published by えーじ under OpenSocial

OpenSocial API仕様(v0.8)

一ヶ月くらい前から出来てたのですが、一応ブログ記事にも書いておきます。何か間違い等ありましたらお知らせください。

6 月 20 2008

FriendConnectから垣間見える未来のソーシャルウェブ

今更ですが、先日サンフランシスコで開かれたGoogle I/Oに参加してきました。

その中でも特に印象に残ったのが、PlaxoのJoseph Smarr氏によるOpenSocial, OpenID, and OAuth: Oh My!というセッション。僕が見たセッションの中ではダントツの人気で、部屋に用意された椅子はもちろん、立ち見で人が溢れ返るほどの盛況ぶり。

内容は、ソーシャルウェブの未来について。現在はOpenSocialというソーシャルグラフを所有するサービスに閉じた世界が中心となりつつありますが、少し未来のウェブはOpenSocial, OpenID, OAuth, PortableContacts等の技術によって、よりグローバルな意味でのソーシャル化が図れるようになる、というものです。

詳細はGoogle Codeにビデオとスライドがアップされていますので、ご覧ください。かなり早口ですが、大変面白い内容です。

OpenSocialとFriendConnectの持つ意味

OpenSocialにはv0.7まで、JavaScriptのAPIしか存在していませんでした。これはOpenSocialコンテナにとっては外部サービスからガジェットとしてアプリケーションを追加してもらい、そのOpenSocialコンテナが持つソーシャルグラフに閉じた形で利用されるものでした。アプリケーション開発者はOpenSocialのJavaScript APIを使い、ガジェットが置かれているコンテナサイトの友達リストを取得し、そこでアプリケーションを動かすことができます。もちろん、ガジェットを自分のサービスドメイン上でホスティングすることも可能ですが、ガジェットはコンテナ上でしか動作せず、友達リストを外部サービスとしてインポートしたりといったことも不可能で、実質的に囲い込みサービスしか生まれないものと言えたでしょう。

それがOpenSocial v0.8 + FriendConnectによって一気に世界を広げます。ユーザーはFriendConnect対応サイトを利用するに当たり、OAuthを使って自分が利用したいSNSサービスを選ぶ権利が与えられています。同時に、そのサイト上での活動内容は連携を選択したSNSサービスに戻されます。

ここでソーシャルサービスの要素を思い出してください。

  1. アイデンティティ
  2. ソーシャルグラフ(友達リスト)
  3. エントリの公開範囲の制御(プライバシー)
  4. フィード

FriendConnectはアイデンティティをOpenIDで、ソーシャルグラフをOpenSocial v0.8のRESTful APIで、エントリの公開範囲の制御をOAuthで、フィードをActivity Streamで解決しようとしています。

これらの意味するところを深く見つめて行くと、未来のソーシャルウェブが自ずと見えてきます。

Joseph Smarr氏(Plaxo)による未来のソーシャルウェブ論

FriendConnectのイメージをさらに深めるため、Joseph Smarr氏が、PlaxoのFriendConnect対応に際してアップしていたブログエントリをご紹介します。

Plaxo and FriendConnect are now Best Friends

Plaxoが完全にFriendConnectと連携した。FriendConnectとは、あらゆるサイトをソーシャル化する、Googleによるウィジェットベースのツールである。これにより、FriendConnectに対応していれば、どんなサイトでもPlaxoアカウントに安全に接続し、サイト上に自分の友達がいるかを確認したり、友達を招待したりといったことができるようになる。何よりも素晴らしいのは、そのサイトでの活動内容をPulseに流し込むことができるようになり、Plaxoでの友達がウェブを跨いであなたと連絡を取り合うことができ、あなたが発見した新しいサイトを知ることができる点だ。

これは本当に便利でわくわくする連携機能だ — これはユーザーが自分のアイデンティティと関係をウェブ上のどこでも利用できるようにし、新しいサイトで知人を見つけ出し、活動内容を既存の友達に共有し、よりソーシャルな発見と共有という徳の高いサイクルを生み出す、シームレスソーシャルウェブエコシステムにさらに近付いたと言える。これこそソーシャルウェブの進むべき道だ — (現在あるほとんどのサービスがそうだが)新しいソーシャルサイトを使い始める度に最初からやり直さなければならないなんてとんでもない。あなたの新しい体験全てが、他の人をも魅了すべきだ。

これはサービスがユーザーに自分の持つデータの制御を与え、オープンスタンダードを使って安全なアクセス権を提供することによってのみ成り立つ。そしてこれこそまさに、PlaxoがFriendConnectを使ってやりたかったことだ。Plaxoアカウントを接続する際、我々はOAuthを使う。そのため、Plaxoのパスワードを渡す必要もないし、後で接続を断つことも可能だ。FriendConnectを使ってあなたが活動内容をPulseに共有する際は、OpenSocial 0.8 RESTful Activities APIを利用する。オープンスタンダードではない連携はアドレス帳APIのみであり、我々はこのスタンダードについても取り組みを開始している。我々はアイデンティティプロバイダとして、ソーシャルグラフプロバイダとして、そしてコンテンツアグリゲータとしての役割を果たしていると強く信じている — つまり、我々はユーザーが自身のデータと関係性をウェブ上のどこにでも持ち回り、どこからでも共有できるようにしている — これはユーザーにとっても、Plaxoにとっても、ウェブ全体にとっても有益なことだ。だが、まだこの取り組みは始まったばかり — FriendConnect対応サイトから活動内容を共有する際、家族や友達、仕事関係など、共有相手をより細かい粒度で制御するなどの、更なる拡張を楽しみにしていて欲しい。

下のスクリーンショットはPlaxoとGoogle FriendConnectの連携したものだ — FriendConnectを利用しているサイトでも体験してもらうことができる。

画像は実際のページをご覧下さい。

まとめ

ガジェットコンテナとしてのOpenSocialには正直、懐疑的な部分があったのですが、FriendConnectの描く未来を想像し、またわくわくしています。今後もこの辺りの動向を追って行きます。

追記

似たような話題に触れた記事を見つけたので追記し、トラバっておく。(失敗したので断念○| ̄|_)

グーグルが見たソーシャルネットワーキング–その3つの傾向:スペシャルレポート - CNET Japan

6 月 16 2008

OpenSocial RESTful API Specificationを翻訳しました

Published by えーじ under OpenSocial

これまで公開していたOpenSocial RESTful API Proposalの翻訳を、OpenSocial v0.8仕様のリリースで公開されたOpenSocial RESTful API Specificationに置き換えました。

ただし部分更新処理の項目についてはTBD(To Be Determined)のままになっています。問い合わせしているので、最新版に更新され次第アップします。

6 月 03 2008

OpenSocialコンテナの対応状況を調べるガジェット

Published by えーじ under OpenSocial

OpenSocialコンテナにもOrkut, hi5, MySpaceだけでなく、iGoogle, hyves, Netlogなどが登場してきました。

それぞれのSNSには特徴がありますが、仕様をいちいち調べたり、開発に当たって動作確認を行うのは面倒です。現在OpenSocial v0.8は登場したばかりということもあり、ほとんどがv0.7対応のものですが、v0.7への対応状況を確認できるガジェットというのがあります。

http://opensocial-resources.googlecode.com/svn/tests/trunk/compliancetests.xml

これで開発も少しは楽になるのではないでしょうか。

Next »